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Research

プラズマが切り拓く材料とプロセスそしてSDGsへ
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宇宙空間の99%以上はプラズマでできています。太陽もプラズマです。プラズマは固体,液体,気体に続く第四の状態で,イオンと電子が自由に動き回る高いエネルギー状態にあります。身近なところではロウソクの炎や雷などもプラズマです。本研究室では,低圧,大気圧,液中での低温プラズマを研究し,特に液体の中で発生するプラズマを理解し,コントロールすることで,先端化学プロセスへの利用や新規材料の合成に役立てています。これらプロセスと材料によって持続可能な循環型社会の実現を目指します。そして,地上での利活用だけではなく,宇宙(月面)でも使える技術にすることにも取り組んでいます。学科内の研究室や学内外の大学などの研究機関,または企業との共同研究を通して,SDGsの達成に貢献します。
アルコールの中でプラズマを発生させダイヤモンドを作る
キーワード:ダイヤモンド,CVD,マイクロ波液中プラズマ
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ダイヤモンドは物質中最高の硬度,熱伝導率等優れた特性を多数持ち合わせた魅力的な材料です。近年ではCO2を還元する電極としての応用が期待されています。しかし,現在のダイヤモンドの主流な合成法では成膜速度の遅さや成膜面積に問題があります。当研究室ではこれらの問題を解決するためにマイクロ波液中プラズマ法に着目しています。液中プラズマは液体中の気泡内にプラズマを発生させる技術です。実際にこの技術を用いてダイヤモンドを従来技術の100倍の速度で合成することに成功しました。現在,この技術の実用化に向けてダイヤモンド膜の大面積化に取り組んでいます。

(富永悠介・内田晃弘)
次世代半導体に向けたダイヤモンド複合銅めっき放熱材料
キーワード:ダイヤモンド,銅,ヒートシンク材料,高熱伝導率,アミノ基修飾
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半導体デバイスの高速・高集積化や電気・電子機器の小型化に伴い,電子部品の発熱や高温化が顕著な問題となっている。そのため高熱伝導性を有し,効率よく放熱するヒートシンク材料が求められている。その中で,低コストでありながら比較的高い熱伝導率 (400 W/mK) を有する銅マトリックスと,最も高い熱伝導率 (~2,000 W/mK) を有するダイヤモンド粒子の複合材が検討されている。しかし,銅とダイヤモンドは濡れ性が悪く,両者の界面に大きな接触熱抵抗が生じるため高熱伝導率が得られないという課題がある。そこで本研究では,両者の親和性を高めるためにダイヤモンド粒子表面にアミノ基の修飾を行った。その際,光触媒反応を用いてラジカルを発生させることで,アミノ基の修飾量増大を目指した。アミノ基修飾ダイヤモンド粒子を用いてダイヤモンド/銅複合材を実際に作製し,高熱伝導率の達成を目的とする。       

(加藤華月・藤井悠太)
大規模簡易水処理を目的とした光触媒ネット
キーワード:酸化チタン,水処理,途上国, ポリプロピレン
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発展途上国の飲料水は大腸菌,サルモネラ菌などの細菌で汚染されており,安価に水を処理する方法が求められている。そこで太陽の光を吸収することで抗菌作用を示し,安価でもある光触媒酸化チタンに着目した。光触媒反応で生成した活性酸素種による強力な酸化力により,細菌の細胞膜を破壊し死滅させる。他の抗菌性を示す物質と大きく異なり,光触媒は細菌が死滅後に放つ毒素までをも分解する事が可能である。酸化チタンを安価な材料であるポリプロピレンにコーティングすることで低コスト化を図った。本研究では,水面に浮遊させるだけで紫外線を吸収し簡便に水処理が可能な酸化チタン担持ネットの作製を目指している。

(伊妻ディラン駿)
空気と水を原料とした水中プラズマによる防藻効果のある液体肥料
キーワード:液体肥料,防藻効果,プラズマ機能水,機序解明
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古来から日本では,雷が多い年は豊作になるとの言い伝えがあります。雷は「稲」に「妻」と書いて「稲妻」と呼ばれており,この言い伝えを表した言葉の一つです。雷によって空気から雨粒の中で植物の栄養源を作り出し,それらが地表に降り注ぎ,雨が液体肥料の役割を果たすことによって豊作になることが分かっています。そこで,私たちの研究室ではこの「稲妻」を模倣した「水中プラズマ法」で空気と水から特別な液体肥料「プラズマ機能水」を作っています。研究を進める過程で,この水は植物を育てる「液体肥料の効果」だけではなく,藻の発生を防ぐことができる「防藻効果」をもつことも分かってきました。そのため,私たちはなぜ藻の発生を防ぐことが出来るのかの「防藻効果の機序解明」と水中プラズマ発生装置の実用化を目指した「装置の大型化」を目標にして研究活動に取り組んでいます。 

(溝井賢・佐々木舞緒)
IoTの発展に向けたマイクロ波吸収材料
キーワード:マイクロ波吸収材料,酸素欠損型酸化チタンBeyond 5G
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近年,5Gや6Gなどに代表される通信技術が発達する中,マイクロ波漏洩による健康被害や電子機器からの情報漏洩などが問題となっている。そこで,マイクロ波吸収材を簡便・安価に作製する手法が注目を集めている。酸素欠損型TiO2は無秩序な界面に由来する電界との相互作用を通じて,マイクロ波を吸収すると考えられている。当研究室では酸化チタン粒子を水中プラズマ法により処理することで,常温・常圧・短時間で酸素欠損型TiO2を作製することに成功している。そこで本研究では,水中プラズマ法を用いて広範囲の周波数に対応する材料を開発することで,高性能化を実現するための通信装置の開発や発展に貢献します。

                                                                                

(藤井悠太)
カーボンリサイクルを目指した太陽熱触媒
キーワード:カーボンリサイクル,CO2還元,水中プラズマ法,太陽熱触媒
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人類は未だ化石燃料の消費に大きく依存しており,CO2は今も絶えず地球上に排出されています。CO2は地球温暖化や生態系への悪影響が懸念されていることから,CO2を資源として捉え有用資源へと変換するCO2還元技術が注目を集めています。中でも,太陽熱触媒という材料が注目されています。この触媒は,その名の通り太陽光の熱を利用します。加熱によって金属酸化物に酸素欠損を生成し,その酸素欠損が活性サイトとして働きCO2をCOへと還元します。光触媒は太陽光のうち約6%の紫外光しか利用できないのに対して,太陽熱触媒は可視光も含め太陽光の50%以上を利用することが可能です。この触媒が実用化されれば,エネルギーコストがゼロのCO2還元技術となり得ます。当研究室では水中プラズマ法という手法を用い,光触媒である酸化チタンの酸素欠損を増加せることで活性の向上に成功しました。

(丸田晃大)
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